宇宙と交差する巨大望遠鏡 標高1350mの造形美、財政難でも活躍
木村尚貴
[PR]
梅雨空の隙をついて現れた輝きをすくうように、巨大な望遠鏡が空に反射鏡を向ける。満天の星ならほかでも見られるだろう。
だが、造形美が際だつパラボラアンテナと広大無辺の宇宙が交差する情景は、唯一無二だ。
【撮影ワンポイント】 国立天文台野辺山宇宙電波観測所
夜空が見えるタイミングを狙って、梅雨時の6月下旬から毎日、天候をチェックした。7月11日夜、好天に恵まれた。天の川とパラボラアンテナを一枚に収めるため広角レンズを使用した。露光時間は30秒で、三脚でカメラを固定した。電波観測所のため、携帯電話の電源は切った。(恵原弘太郎)
八ケ岳山麓(さんろく)にある国立天文台野辺山宇宙電波観測所には、シンボリックな直径45メートルの電波望遠鏡をはじめ、約100台のパラボラが並んでいる。夜間に入所できるツアーは、地元の長野県南牧(みなみまき)村の振興公社や村のホテルが折りに触れて開催し、天文ファンや子連れに人気がある。
標高1350メートルの高地…
返信がありません