スウェーデンの夜間衛星写真によるロシア経済の実態分析
スウェーデンが夜間の衛星写真を用いてロシア経済の実態を推察しているという事例を紹介します。スウェーデンの財務相が公式発表に対して懐疑的であることを示し、モスクワの夜の画像を比較することで、ロシアの経済状況に関する洞察を得ようとしています。
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2021年3月、スウェーデンのスバンテソン財務相は、ロシア経済の健全性を測るために夜間の衛星写真を利用していることを明らかにしました。彼は、ロシアの中央銀行が発表したインフレ率が控えめな数字であることに疑問を呈し、2022年のウクライナ侵攻前のモスクワの画像が圧倒的に明るかったことを指摘しました。
スバンテソン財務相は、スウェーデンがロシアの公式発表が表現する「ロシア経済」に対して懐疑的であると述べ、代わりにモスクワの夜の写真の比較を行っていると説明しました。彼は、2023年に撮影された画像が2021年の画像よりも暗く、モスクワ、ひいてはロシアが問題を抱えていることを示していると指摘しました。
Business Insiderは、スバンテソン財務相が言及した当時のモスクワの公開画像を見つけました。2021年3月に撮影された画像と、2023年11月に撮影された画像を比較することで、経済状況の変化を視覚的に捉えることができます。
ただし、撮影した時間帯や天候の違いもあるため、正確に比較するのは難しいことも留意すべきです。しかし、2023年の画像では、モスクワの郊外を示す光の海がウクライナ侵攻前に撮影された画像よりも小さく、薄く見えることが確認されます。
このように、スウェーデンは公式発表に依存せず、実際のデータを基にロシア経済の実態を把握しようとしていることが浮き彫りになっています。